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「Niche」27号を読んで

優生思想と健康幻想

「Niche」No.27を送付していただき有難うございました。どの内容も興味深く拝読いたしました。 特に八木晃介論文「親鸞思想と優生思想」は、安楽死・尊厳死・脳死など臓器移植をめぐる事象を<自力作善>の優生思想の顕現ととらえ、さらに親鸞の「自然法爾」を対置させた示唆に富む論考でした。優生思想の根幹には、生きるに値しない生命には安楽死・尊厳死をあたえ、臓器提供によって他者の延命に寄与させるという功利主義、技術主義が潜んでいるのではないでしょうか? モノ(臓器)に還元された生命は、もはや交換と消費を本質とする商品でしかありません。親鸞は、自他の生命をあるがままに受け容れよ、と言っています。まさに今、私たちの死生観が問われているのだと思います。 (福岡県・寺西純二様)