TOP 読者の声 「1960年代論」「1960年代論 2」

「1960年代論」「1960年代論 2」

1960年代論」「1960年代論 2」 「1960年代論」をお贈りいただき有り難うございました。 柔らかな思想的感受性とあなた自身の新しい時代の感性、またそれより新しい世代の感性への感性の鋭敏さに何よりも敬服しました。どれも私にはないものであるというばかりでなく、とても優れたものであると思われます。吉本さんが孤軍奮闘の状況で希有の力で切り開いてきたものが新しい担い手によって日本の現実に根づき、芽吹き始めている光景のひとつを見るような思いで読ませて頂ました。 わたしの時計は四十年前で止まった儘ですが、二冊のご著書を通してその後の日本の十年の歳月が学生運動を軸とする社会的、政治的な運動の領域でどのように流れていったのかがとてもよくわかりましたし、そこに、それを生き抜いていった一人の若者の苦闘を通して新しい歴史を迎え撃つ思想が芽を吹こうとしていることだけは確かなものと了解することができたように思います。 幸か不幸か、世界やその歴史の現実に思想として関わろうとすると、その根拠を自分のうちで疑い、底の方へまさぐり、問い詰めていかない限り不可能となってしまった時代を生きているようです。思想の巨人であると貧しい能力と感性しか持ち合わせていないわたしのような矮小な存在であるとを問わずそれを逃れることができません。 (わたしなどにとっては甚だ迷惑のことでもあり、その不運を嘆かないではいられませんが) 是非ともあなたのような方に頑張っていただかなければなりません。 きつい課題ですが、今後ともご自愛の上、貴重な営為を続けられますよう。 もっと早く御礼を致さなければならなかったのですが、事情が重なって遅れてしまったことをお詫び致します。 有り難うございました。 ■八王子市・常木守様