TOP [雑誌]精神医療 「精神医療」82号 特集=地域精神医療の担い手としての看護◇試される看護の実践力

「精神医療」82号 特集=地域精神医療の担い手としての看護◇試される看護の実践力

  • 阿保順子+佐原美智子+近田真美子=責任編集
  • 価格 1700+税円
  • 判型:B5判、144ページ、並製
  • ISBN 978-4-8265-0639-7
  • 初版発行年月 2016年4月10日
  • 発売日 2016年4月10日

内容紹介文

病院医療から地域精神医療への転換が叫ばれて久しい。厚労省が7万2千人の退院促進、地域移行支援を推進する法制化を施行して以来、地域医療の時代が到来したかのような雰囲気が漂ったが、いまだに遅遅として進展しない地域移行支援はどこに問題があるのだろうか。
日本精神病院協会は、病院経営の持続のために、あるいは長期在院患者の希望に応じて、病院内の敷地に別棟をつくって収容する「病棟転換型居住系施設」を設置することに熱心である反面、長期在院者の退院促進、地域移行支援には消極的である。
そうしたなかにあって、精神看護を取り巻く状況は、かつての役割であった病棟内の患者管理、療養上の世話、診療の補助から看護過程としてのセルフケアモデルに沿って研修し、専門職看護という資格とともに看護職としてのアイデンティティを獲得することができた反面、多職種チームという他の専門職種の人たちとの協業をとおして地域医療を担う方向をめざして行くことになった。
では、地域医療を担う精神看護は、何をどう考え行動すればよいのだろうか。高齢化社会の到来と同時に、各地域には訪問看護ステーション、デイケア、ショートケア、地域生活支援センターなど多岐にわたって存在している。地域に出るということは、病院やクリニックで看護することとはちがって看護師個人の資質や力量のすべてが試される場である。感性も理性も不可欠な、看護本来の役割を担える時が到来しているように見える。
まさに、精神看護の実践力が試されることになるのではないだろうか。

目次

【巻頭言】地域精神医療の担い手としての看護を点検する(阿保順子)

【座談会】試される精神看護の実践力(寺田悦子+仲地珖明+三ヶ木聡子+[司会]佐原美智子+近田真美子)

【特集】
病棟看護から地域を軸足とした生活支援に従事することで見えてきたもの(桑野佐知)

変遷の中での精神科看護の実践力(南方英夫)

生活の場の精神科看護―必要とされる『医療モデル』からの転換(西川里美)

地域で看護するということ(冨川明子)

民間精神科病院の外来統合部門での活動から見えてきたこと―デイケア・訪問看護チーム内で果たす看護の役割(花田政之)

切れ目のない支援を目指して(小林將元)

地域精神医療の担い手としての訪問看護(東美奈子)

【コラム+連載+書評】
[視点―43]現代の戦争と精神医学(猪野亜朗)

[連載―4]対等な関係性を求めて―わたしの個人的総括 4(新居昭紀)

[連載―3]精神科看護と歩んだ54年間―臨床編(?)[1982年? 1987年](柴田恭亮)

[コラム] 障害者雇用と工賃倍増(廣江仁)

[書評]『民事精神鑑定の本質』西山詮著[新興医学出版社刊] (高野毅久)

[紹介]『精神医療は誰のため?―ユーザーと精神科医との「対話」』NPO法人全国精神障害者ネットワーク協議会・八尋光秀・伊藤哲寛・上田啓司・野中猛[協同医書出版社刊](中越章乃)

[書評]『精神科デイケア学―治療の構造とケアの方法』浅野弘毅著[M.C.MUSE Inc.刊](中野英子)

[編集後記](近田真美子)

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