TOP 歴史のなかの闇を探る 曼陀羅 国神不敬事件の真相─戦時下宗教弾圧受難の血涙史

曼陀羅 国神不敬事件の真相─戦時下宗教弾圧受難の血涙史

  • 小笠原日堂/注記・解題 礫川全次
  • 価格 2200+税円
  • 判型:A5判、本文183頁/口絵2頁ページ、並製
  • ISBN 978-4-8265-0614-4
  • 初版発行年月 2015年2月25日
  • 発売日 2015年2月27日

内容紹介文

曼陀羅国神不敬事件は日蓮宗門700年未曽有の宗教弾圧事件である。戦時下のため、その実相は外部に知られることはなかったが、旧本門法華宗が組織をあげて抵抗し、裁判で弾圧の不当性を暴いた「昭和法難の血涙史」!
事件の全貌を通して、国家権力の怖さと自戒すべき教訓が明らかにされる。
曼陀羅国神不敬事件は、1941年4月11日に勃発した。宗教団体法の施行(1940年4月1日)の約一年後である。日蓮門下の旧本門法華宗の幹部6名が逮捕拘束された。6名は、獄中でも修行に邁進し、身を挺して日蓮の遺誡を守った。検事らの追及に対しても、理路整然と反論したが、一審の有罪判決を受けて、直ちに控訴。二審では山田一太郎弁護士が完膚無きまでに検察側の論拠を崩し、無罪を勝ち取った。重罪、厳罰を求める大審院での終審中、米機B29の爆撃を受けて裁判記録が焼失し、敗戦後の1945年10月に「大勅令による公訴権消滅」を理由に「免訴」とされた。
日蓮の著述とされる三大秘法鈔の遺誡とは、後年、必ず門弟の中から日蓮の真意に反して無慈悲の讒言を加える者が出てくる、それは単なる誹謗や中傷ではなく、時の権力に虚構の罪状を申し立て、弾圧を要請しようとする讒言であることを意味していた。昭和初年以降、曼陀羅本尊に、天照大神と八幡大菩薩の神号があるのは不敬であり、『本門法華宗教義要綱』には、天照大神と八幡大菩薩を「畜界」に貶める不敬があるという讒言がなされたが、そうした讒言は、日蓮宗門以外の神道、仏教関係者だけではなく、日蓮宗門徒によって行われたのであった。まさに、三大秘法鈔にいう遺誡通りの事態が起きたのである。

目次

[目次]
法難史の教訓……新村 出
はしがき
序の巻(予言的中)
一、仏陀の予言――闘諍堅固 白法隠沒
二、聖日蓮の予言――事の戒壇建立
三、三大秘法鈔の遺誡
四、フアツシヨ日蓮主義
五、神官 徳重三郎日蓮曼陀羅禁止を訴う
六、本門法華宗教義綱要事件――所謂鬼畜事件
七、無慈悲の讒言起る――門下の遺弟等暗躍
八、東條の番犬、蓑田胸喜の登場――文部省へ怒鳴り込む
九、焚書の煙り悲し烏山――宗門首脳部総辞職
一〇、風雲急―追撃やまず――日蓮宗学僧教授等続々召喚
一一、再燃―修正本門法華宗綱要事件――天照太神は妙法の垂迹神か
一二、国主法従――東條景信と東條英機

正宗の巻(獄中獄外)
一、四・一一事件――血涙滴々……六師獄中記
二、日蓮陣営震駭――門下の代表身延大会議
三、日蓮遺文削除厳命――昭和改訂版の悲劇……霊艮閣の原版焼却
四、未決監の独房一ケ年――神宮不敬罪の予審終結決定
五、変化の人、行学洞現はる――原真平先生――叡山無動谷決死の願行

流通の巻(公場対決)
一、山田一太郎―自弁志願――難問七ケ條を提けて核心を衝く
二、苅谷奮戦
三、株橋上申
四、断乎控訴す――裁判長大喝 被告敗戦亡国を叫ぶ
五、果然、無罪の判決下る――被告 弁護士 相擁して泣く
六、戦時下の赤十字運動――陣頭に立つ出獄僧
七、高雄の嵐――原先生の獄死
八、大審院の最終判決――天火降つて神聖審判下る
九、平野検事帰正――真日本の先兆

附録:壮烈! 広島殉教記報告――原爆に散る殉教信徒の聖血

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