TOP Fh選書 フクシマ発 復興・復旧を考える県民の声と研究者の提言

Fh選書 フクシマ発 復興・復旧を考える県民の声と研究者の提言

  • 星 亮一・藤本典嗣・小山良太著
  • 価格 1800+税円
  • 判型:46判、232ページ、並製
  • ISBN 978-4-8265-0592-5
  • 初版発行年月 2014年2月25日
  • 発売日 2014年2月25日

内容紹介文

フクシマの現状は、政府、中央省庁のかけ声だけは大きいが、現地の復興・復旧状況は遅々として進展しない。
なぜ復興・復旧が進展しないのか? 
放射能除染対策、汚染水対策、放置された野生化した汚染動物たち、農・山・漁業の再生、教育・医療・福祉の現状、県民健康管理調査の現状、補償・賠償問題、再生可能エネルギーの開発研究、核廃棄物の中間貯蔵施設・最終処分場を受け入れるかどうか、といった困難きわまる難題を抱え込んだまま、4年目を迎えようとしている。
さらに、廃炉への遠い射程を具体的なプログラムに織り込む作業も不可欠だが、こうした課題に応えるために、県民の置かれた実情を詳細に収集し、合わせて研究者の大胆な提言を網羅して、フクシマが抱える困難に挑戦する、「フクシマ発」の最前線レポート。

目次

フクシマ発 復興・復旧を考える県民の声と研究者の提言:目次

まえがき
[座談会]原発被災から復興へ――県民の声と研究者の提言……星亮一×藤本典嗣×小山良太

東日本大震災・原発事故の歴史的意義/ソーシャルイノベーションの事例/原発再稼働説をどう考えるか――絶対安全「神話」の呪縛/原発事故以後のフクシマ復興の問題点――廃炉への遠い射程/復興の壁になっている旧ソ連と日本の違い――制度の違いを超えて/フクシマの復興に足りないものと最も必要なもの/首都圏依存からの脱却――県土構造そのものを変革する新たな地域軸の構築を/財源の調達――手段にすぎないものが目的になっているのだが/産業復興や雇用創出への財政支援

[星亮一 特別対談]

被災地となった故郷への旅(志賀泉:作家)インタビュー
被災地のありのままの姿を伝える/原発を常に身近に感じてきた双葉高生/宮本常一の「言葉」が教えてくれたこと

人材不足が招く廃炉現場のリスク(角山茂章:会津大学前理事長兼学長)インタビュー
人材不足が招く廃炉現場のリスク/大学発のベンチャーが会津の新たな地場産業に/福島第一原発の廃炉はスリーマイル島原発とは全く違う/「研究者のため」ではなく「県民のため」の投資を

原発事故に特化した新しい法律を(宮本皓一:富岡町長)インタビュー
原発事故に特化した新しい法律を/何と言っても重要なのは原発事故の収束だ/コミュニティが再び壊れるのは絶対に避けたい/浜通り選出の国会議員は一層の努力を

喫緊の課題は廃炉技術と人材育成(入戸野修:前福島大学学長)インタビュー
喫緊の課題は廃炉技術と人材育成/地元の本学でなければ開設できなかった/放射線の問題は福島県だけでなく世界の問題だ

帰れない土地の利用法を模索すべき(天野正篤:双葉地域中間貯蔵施設推進協議会設立準備委員長)インタビュー
帰れない土地の利用法を模索すべき/住民には酷だが一度ケジメをつけるべき/東電の賠償は人間をダメにするお金/伊澤町長には思い切った仕事をしてほしい

古い建物と「英世」を愛する移住者(照島敏明:野口英世青春館代表)インタビュー
古い建物と「英世」を愛する移住者/困ったときほど普段からの地道な取り組みが大切/柔道家・照島太郎にまつわる偶然

地域に根ざすFM局の役割を認識(稲田一郎:?エフエム福島社長)インタビュー
地域に根ざすFM局の役割を認識/「小さくてもできる」積み重ねを大切にしたい/4年間増収が続いた意味は大きい

【提言】福島国際共同大学院大学の誘致――このままではフクシマが消える……星亮一

福島県の地域構造の変遷――震災前と震災後……藤本典嗣

1 震災被害の経済的価値への算出/2 除染と避難・移転/3 地域経済と除染集約型復興政策/4 除染集約型復興政策/5 福島県の県土構造の特殊性と将来展望

原子力災害と福島――食と農の再生から真の復興の道筋を……小山良太

はじめに/1 原子力災害による損害調査の不足/2 福島県農業の地域性と放射能汚染問題/3 食品検査体制の問題と福島県の抱える矛盾/4 損害と賠償/5 ベラルーシ共和国における放射能汚染検査体制/6 風評被害問題と福島県産農産物の流通/7 福島復興と風評問題/8 風評被害の定義と形態/9 「風評」問題と検査態勢/10 放射性物質検査の現状と課題/11 「風評」被害の現段階的特徴/12 農業・農村における「復旧」と「復興」/13 検査態勢の体系化の推進/おわりに――協同組合間協同による汚染マップ作成の取り組み

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