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東京湾・台場─その歴史と現認レポート

  • 石田 進著
  • 価格 1890円
  • 判型:A5判、183ページ、並製
  • ISBN 978-4-8265-0587-1
  • 初版発行年月 2013年11月25日
  • 発売日 2013年11月25日

内容紹介文

東京湾の歴史を物語る台場は、幕末期、開国を迫る欧米列強に対峙するため、徳川幕府が存亡を賭けて構築した物証であり、幕末から現代に至る日本の近代化をつぶさに眺望してきた記念碑的象徴である。
現在の東京湾は、首都圏を背後に抱え、一都二県の地方自治体が分割統治し、さらに国家レベルの機関が複雑に関わり、行政の機能分化が難しい海域である。一方、首都圏のゴミ処分場としての新海面処分場の埋立地は限界を迎えつつあり、世界的な地球温暖化や異常気象による海面水位の上昇、東京湾直下型地震が想定されるなかで、東京湾の地政学的考察をとおして都市社会の抱える問題を多層的に明らかにした現認レポートである。

目次

東京湾・台場――その歴史と現認レポート*目次

はじめに

第一章
東京湾
――日本の覚醒とその胎動の海
1・東京湾――その名称、範囲
2・略史――江戸時代の寒村から首都東京へ
3・一都二県――分割統治とその問題点

第二章
黒船来航
――東京湾口の騒乱
1・泰平のねむりを覚ますじょうきせん
2・開国――日米和親条約の締結
3・礼砲多発――砲艦外交の展開
4・吉田松陰・金子重輔――密航失敗
5・開国・開港一五〇周年――横浜の誉れ

第三章
品川台場
――築造計画の構想と実際
1・無防備の内湾――魚類豊かな江戸前の海
2・品川台場――築造計画とその挫折
3・台場の効用――牡蠣養殖、造船所、史跡指定など
4・第三番台場――都立公園化
5・新首都東京の防衛――海堡の無為

第四章
東京湾の埋立地
――増殖とゴミ処分
1・台場小学校――埋立地に押され「飛び地」化
2・東京湾全域の埋立地――急増と鎮静化
3・神奈川県――埋立地造成で先行
4・横浜港と東京港――開港をめぐり抗争
5・東京のゴミ――東京港の海面ゴミ処分場
6・東京港海面ゴミ処分場――延命の重要性
7・千葉県――「千葉方式」で埋め立てる

第五章
原子力発電
――中期的に廃止
1・原発技術――「安全」達成までの途半ば
2・中期的に廃止――原発の耐用年数
3・廃止の科学的理由――覚醒は不信に勝る
4・再生可能エネルギー――効率改善の可能性
5・核分裂から核融合へ――再考を要す
6・地球温暖化防止計画――深刻な影響

第六章
地球温暖化防止対策
――再出発が必要
1・地球温暖化の真因――人為起源か自然起源か
2・「京都議定書」体制――目下迷走中
3・二酸化炭素排出量規制――実効性薄い国際条約
4・「京都議定書」延長――見せかけの継続
5・自然起源説――人類史の未来

第七章
世界と日本の気温と海面水位
――特殊な日本
1・世界の気温と海面水位――上昇幅の上方修正
2・日本の気温と海面水位の変化――海面水位の特殊性

第八章
東京港の浮沈
――各種データの解析結果
1・東京港の波浪観測――六観測地点体制
2・東京港の潮位――周期的変動傾向
3・東京港の地層――人工埋土層の出現
4・東京港の地盤沈下――ほぼ沈下止め
5・東京港の地下水位――回復安定化傾向

第九章
東京湾一〇〇〇年の計
――厳密な計画
1・高台に住もう――古代人の叡智
2・高台に住む――そのための厳しい条件
3・防災訓練の実施――効果のほどは?
4・高台へ移転――地震津波大国日本の課題
5・スーパー堤防の築造――スーパー浪費
6・東京湾岸激甚災害――災害内容再考を要す
7・「沈没・半没」災害――全球的対処を!

参考文献・資料

おわりに

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