TOP 精神医療と人権を考える 仰臥の医師 近藤常次郎

仰臥の医師 近藤常次郎

  • 小山 文雄, 五十子 敬子
  • 価格 2520円
  • 判型:四六判、248ページ、上製
  • ISBN 978-4-8265-0518-5
  • ISBN 4-8265-0518-3
  • 初版発行年月 2010年03月
  • 発売日 2010年03月20日
書籍の購入
セブン&アイ ビーケーワン 紀伊国屋BookWeb

内容紹介文

近藤常次郎は、近代化の渦中にあった明治時代の医師で、 森鴎外にも高く評価された。彼はヨーロッパ留学後に発病して 以来、自身病臥の人となり、苦闘の中、意志的、自覚的に 生き続け、仰臥禅をあみだし、『仰臥三年』(正・続)を上梓した。
同時代の子規、紅葉をはじめ、中江兆民、高山樗牛、内村鑑三等と並び、終末期の生き方を広く世に知らせる役割を果たした。 その内容はまさに豪気であり、百年を経た今もなお読む者の心に迫るものがある。

目次

はじめに
第一章 近藤常次郎という人――その生涯
一 明治時代の日本の医療 (一)小児科医への道/(二)大学病院から保険医へ/(三)禅の研究と実践/(四)ヨーロッパ留学/(五)闘病の苦悶/(六)京都大学附属病院へ入院/(七)「仰臥禅」の創出/(八)「無神無霊魂」(中江兆民)と「仰臥禅」
二 終末期医療と文豪の生と死 (一)正岡子規、高山樗牛の闘病と死/(二)尾崎紅葉の闘病と死/(三)藤村操の自死/(四)『仰臥三年』(正・続編)の出版
三 近代化のなかの医療と看護 (一)日露戦争/(二)争論の果てに
第二章 「仰臥禅」の世界
一 枕頭の宝典 (一)荘子と大悟徹底/(二)悟道の原理と「仰臥禅」/(三)苦とは何か、死とは何か/(四)禅病とのたたかい/(五)「死生一如」の安立/(六)禅の研究/(七)夏目漱石と禅/(八)「仰臥禅話」の境地/(九)「養病十書」の世界
二 同時代人への鎮魂 (一)中江兆民を想う/(二)正岡子規を想う/(三)内村鑑三を想う/(四)大西祝、綱島梁川を想う/(五)黒岩涙香を想う
第三章 看護制度と看護論をめぐって
一 明治期における看護制度の沿革/二 看護論の展開 (一)病者の良友/(二)石黒忠悳と看護制度/(三)森鴎外と看護制度/(四)正岡子規と看護の問題
三 看病の四大綱と精神看病学
四 付説 ?看護の現況について
第四章 疼痛緩和と麻痺剤をめぐって
一 疼痛緩和法 (一)疼痛緩和療法の展開/(二)強力鎮痛薬〈麻薬性鎮痛薬〉/(三)阿片取締り法規の立法過程
二 麻痺剤の使用と効能 (一)正岡子規の場合/(二)尾崎紅葉の場合/(三)近藤常次郎の場合/(四)小酒井不木の場合――「夢とも現ともわからぬ世界」
三 現代の疼痛緩和療法とモルヒネの依存性について
四 付説 (一)疼痛緩和的医療とホスピス/(二)ホスピスについて/(三)安楽死と疼痛緩和医療について
第五章 病院および医療制度をめぐって
一 医療および医療制度の歩み――飛鳥時代から江戸時代まで
二 明治時代の病院および病院制度
三 森鴎外が伝える世界の病院の歴史と病院制度
四 近藤常次郎と病院制度
五 医療保険制度の歩み
六 社会の変化に伴う改正について (一)成年後見制度について/(二)介護保険制度の創設
七 現代の医療改革について
付説
近藤常次郎 書誌
あとがき

関連書籍