TOP 戦後教育の検証教育・心理 東京都の教育委員会

東京都の教育委員会

  • 柿沼 昌芳, 永野 恒雄
  • 価格 2100円
  • 判型:A5判、248ページ、並製
  • ISBN 978-4-8265-0341-9
  • ISBN 4-8265-0341-5
  • 初版発行年月 2001年12月
  • 発売日 2001年12月10日
書籍の購入
セブン&アイ ビーケーワン 紀伊国屋BookWeb

内容紹介文

石原都政下の「教育改革」を問うことは、戦後日本の教育を問うことである!
今年の8月、東京都教育委員会は、2002年度に養護学校中学部の一部で使用する「歴史」と「公民」の教科書を「新しい歴史教科書をつくる会」が編纂した教科書を採用した。それは劣勢が伝えられたこの教科書採用を、石原都政下の採択権が及ぶ養護学校で採択し、他の都道府県に先鞭をつけようとしたことは明らかである。
過激に変貌する東京都教育委員会が主導する「教育改革」とは、父母や子どもたちにどうような影響を与えるのか。現場教師による総力取材と徹底分析によってその全貌を解読する。豊富な「資料篇」も併載。東京都のみならず、現場教師必読の1冊。

目次

●まえがき

■序章 日本の教育改革を牽引する石原都政

削除された教育基本法/学校統廃合と「首都圏メガロポリス構想」/東京都が求める職員の自己改革/『心の東京革命』のねらい/石原都政の「ねらい」
二〇〇一年 ??東京の教科書採択で何が起こったか?
東京都政・都教委の強い「指導」/東京都の五四採択地区の採択結果から
なぜ、養護学校に「新しい歴史教科書をつくる会」教科書が採択されたのか

■第一部 ?石原都政下の「教育改革」

●第一章 「校長のリーダーシップ」論と行政による教育支配
管理職任用制度、校長連絡会、新「主任」=主幹制度にみる教員の管理体制の強化について
スタートした「リーダー・シップのとれる管理職」任用制度/新「主任」(中間管理職)の創設と「校長のリーダーシップ」/突出する東京の教育行政のねらうもの
●第二章 教員に対する人事考課の本質
「教育改革」という名の下の、行政による学校支配/「人事考課制度」の導入/「勤評」と人事考課制度/人事考課制度は撤廃する以外にない/上意下達の学校管理体制をめざす都教委
●第三章 都研改組にみる都の教育・文化行政
ふたつの都立博物館を「平成一三年度いっぱいで廃止」?/切り捨てられる文化事業/自治体立の教育研究所のジレンマ/研修機能を特化した改組/研究機能の絶対的低下/時代に逆行する心身障害教育研究室の解体/終わりに

■第二部 ?区・市町村教育委員会の動向

●第四章 国立市教委、都教委と国立の教育
一九九八年までの国立/一九九九年度からの国立
●第五章 公文書から見る国立市の「日の丸」処分と「正常化」
情報公開と個人情報保護をめぐって
なぜ「実施報告書」に「土下座」発言が記載されたのか?/公文書の客観性・正確性と個人情報保護・情報公開/終わりに
●第六章 国立市の「教育改革」?「教師を変えて学校も変える」
「教育改革」のモデルケースとしての国立市/国立の「教育改革」に意欲を示す都教委・都知事/ねつ造される「立ち直った国立」キャンペーン/「教師を変えて学校も変える」/「正常化」で学校はどう変わってきているのか/石井教育長の「教育改革」/終わりに
●第七章 東京都における学校選択制
学校選択制の理念と政策意図/選択制の制度設計/東京の選択制のもつ保護者観・地域観/選択をめぐる動向/保護者・子どもの実際の選択の基準/子どもの発達・学習権の保障と学校参加
●第八章 教育行政の現場から見た区教委
はじめに/区立学校の現状/区の教育行政の対応/区の教育委員会制度の実情/地方分権時代の区教委/学校から見た区教委・「教育行政」/区教委から見た学校/終わりに

■第三部 ?教育委員会の虚像と実像

●第九章 東京都教育委員会傍聴記
都高連の都庁ピクニック/傍聴規則にみる主権者の在・不在/石原都政に従属する都教育委員会/「東京から国を変える」知事のねらいは/都立高の先生を「私立へ行かせる」か、「塾へ行かせる」か/学力調査結果の発表方法をめぐって/高校進学率、全国二五位でも「高過ぎる」と/「学区撤廃という外圧が必要」という教育は/「特色づくり」と「格差づくり」と/おわりに
●終章 教育の自治をどう実現するか
合議機関としての教育委員会/戦後民主主義の空洞化/戦後民主教育の空洞化と教師の責任/学校の閉鎖性と教師の意識/教育の自治を阻むもの

■資料篇

関連書籍